不意に耳にした ポリヴェーガル理論 という言葉。気になりすぐに購入。 極簡単に言うと、自律神経の調整の話であり神経系のエクササイズによって心地よいと感じる閾値を広げよりよく生きることができる。 という理論
これは簡単に言い過ぎであり、YouTubeなんかで表面的に知るだけではもったいなさすぎる。
ポリヴェーガル理論入門 心身に変革をおこす「安全」と「絆」 [ ステファン・W・ポージェス ] 価格:2,750円 |
この本はトラウマ治療に携わる心理士やカウンセラーへ向けての書籍のようで、一般人には難しい。 自律神経の話でトラウマ? となるが、その奥の深さが素晴らしい。
意識や認知、そして精神的なものが身体に変調として現れていると理解されがちだが 進化の過程では脳は腸よりも後にできており、実際はその逆である。
神経が感じ取ったことが、変調として現れている。
哺乳類と爬虫類とに共通する太古の神経系は腸につながっているのだ。
現代は意識や認知への関心が高いが、人が哺乳類として太古から持っている神経系は 無意識のところで常に様々な危険を感じとっており、それにより身体に起こる生理的な現象を理解する必要がある。
安全であるからこそ、成長、治癒、交流が持てる。いかに安全が大切であるか。
ここで言う安全は脅威を取り除くということではなく 「安全だと感じること」である。
理論は難しく、繰り返し読む必要があるが この理論の根底にある優しさに感動した。
また今まで私の中でなにが起こっていたのかや、問題を抱えていそうな人達の発する表情や態度、彼らの身体で起きている生理的な状態がなんとなくだが理解できた。
この理論が理解できると、今までよりも世界が優しくそれこそ生きやすくなるのではないだろうか。 一般的な知識として、授業に組み込んでもいいんじゃないかとすら思う。
それ程の優しさの衝撃を受けた理論。もっと知れ渡ってほしいと願う。